政体私案

三人の場合

一人増やして三人になると一気に複雑になる。 三者を強い順に強者・中間・弱者とする。中間と弱者が組んでも強者を倒せない場合には、二人の場合と変わらないので省略する。 1:弱者の生産物を中間が取り上げて、強者へ貢ぐケース。このケースでの中間を管…

単純化モデル

人間が二人いれば社会が出来る。と言う訳で、社会構造を思い切り単純化して考察します。 二人の力にさほど差がないならば、助け合って生きていくでしょう。問題は力の差がハッキリしている場合、強者と弱者に分かれます。 強者は弱者の生産をを搾取します。…

革新

現状に不満を抱く者。要するに永遠の野党。彼らが万が一与党になったならば、急激に保守化するか、権限を使い切ろうとして自分の足下まで切り崩してしまうか、どちらかだろう。 自分たちの改革が常に世の中を正しい方向へと変化させると信じる楽観主義者。し…

保守主義

長く続いてきた制度はそれなりに意味がある。それを変えないと害が有る場合を除いてはそれは変えるべきではない。既に形骸化した伝統に固執するのは只の回顧趣味である。 すべてを壊して一から作り直した方が良いと言う場合は滅多にない。そのような時代に出…

社会的人口分布

以前に、年齢別の人口分布について書いたが、今回は社会的な人口分布である。 近代以前の身分階層社会はピラミッド構造を持っていた。要するに一握りの支配階級と多くの下層市民と言うことである。 身分が固定している限りこの比率は大きく変化しない。しか…

人口規模と搾取の構造

集団の膨張により社会構造は複雑化する。それと共に搾取の構造も変化する。 小さな集団では力の強い者がより大きな分け前を得るかも知れないが、集団が大きくなるに従って単純な暴力は通用しなくなり、頭の良い人間が多くを得る様になるだろう。 暴力によっ…

社会構造

すべてが労働者で構成される社会は一見理想的に見える。 かつての共産主義はそれを目指したモノであるが、そんな社会は実現しない。それは人がそれぞれに利己主義だからである。 誰もが最小限の労働で最大限の利得を得ようとすれば、社会全体の生産力は小さ…

特権階級?

第三区分は社会的に無益であるが無害でもある。 彼らに関して考慮すべきは対費用効果である。彼らを働かせるために掛かる社会的コストが、彼らによって発生する生産を上回るので有れば意味がない。 そして彼らを社会で支えようとすれば有害な第四区分へ落ち…

無駄と遊び

第二区分は生産には直接寄与しない。その意味では無駄である。 だが無駄というのは言い換えれば余裕であり、人間社会には必要なものである。効率だけの、遊びのない社会はあまりに味気ないではないか。 彼らは社会の生産余剰で生きている。だから、彼らが存…

必要悪

第一区分(=公務員)については既に何度か扱っている。 彼らは本質的に搾取者であるという前提に立てば、生産者の邪魔をしないことが何より肝要であることが理解できるだろう。 そしてその上で、不正な利潤活動を厳しく取り締まること、そして経済活動の敗…

搾取の区分

ここで言う搾取とは生産に直接的に寄与しないと言う意味である。 搾取者を養うのは生産余剰と言うことになる。彼らが存在できると言うことは社会のゆとりを表してもいる。 第一区分としては公僕と呼ばれる集団がある。生産には寄与しないが、生産システムの…

第四次産業

商業というのは余剰生産物の物々交換から始まっているが、これは他人の持ち物を欲しがるという余り誉められない感情が下敷きにある。 そこから発展して新たな需要即ち欲望を掻き立てる行動が生まれる。第三次産業から派生した情報産業というのは更に高次の第…

労働の区分

人類には二種類ある。と言うのはよくあるネタである。 此処では労働により糧を得るモノと他人からの搾取により生きるモノとに分けてみる。

性善説と性悪説

ある分野の仕事が民営で良いかそれとも官営にすべきかの線引きとして「善意」の意味を考えて見たい。

制度としての独裁

民主制度は手続きに時間が掛かる。その為、非常時には判断が間に合わないこともある。 共和制ローマではこれを回避するために一定の期限を設けて独裁官を選出した。 これは有る特定の問題に解決のために選ばれるモノで、その解決と同時に解任される決まりで…

参議院改革案

今更だが、郵政解散により参議院の存在意義が問題となってきた。 誰の言葉か忘れたが、 「第二院が第一院と一致するなら無駄である。一致しないなら有害である」

候補者の公募制度

今回の総選挙の場合、解散がかなりハプニング(衆議院で造反者が出た時点で有る程度の覚悟はしていたのだろうが)だった所為もあって候補者選定が間に合っていない。 英国では候補者は選挙区と関係なく振り分けられるらしいが、選挙までに地域を歩いて地道な…

選挙制度について

衆議院がかつての中選挙区制から小選挙区制へと変更されたのは、二大政党制の実現を狙ったモノであった。 内実はまだ整っていないが、形の上では自民対民主の二大政党制が形成されつつある。 正直言って民主党はまだ政権を担当するだけの成熟に至っていない…

選挙制度の矛盾

いかなる選挙制度を構築しようとも、得票率と議席数が完全を比例させることは不可能である。

連立政権の矛盾

有る政党が全議席の過半数を占めている場合、それ以外の政党がどのような議席数を持とうとも政局には影響しない。 これがかつての日本の状態であった。 野党第一党は政権交代を諦め、憲法改正の阻止のみを党是として三分の一以上の議席を維持することに汲々…

自民党分裂

自民党は元々農村型政党だったはず。 だから農村(もっと言えば田舎の過疎地)受けしない郵政民営化に対する抵抗が強いのは理解できる。 ところが小泉首相は都市部選出なので政策が都市型に傾いている。

郵政民営化再考

民営化反対論として全国一律のサービスが損なわれる、と言うのがありますが。これってそんなに重要なのか?

環境政党

日本にもし環境を重視する政党が有れば、少子化はむしろ歓迎すべき事象と考えるだろう。 そこでは少子化を問題視するのではなくその適正化モデルが模索される。

第三の選択

日本でも二大政党化が進行中だが第三勢力が生き残る余地はないのか?

都市と農村

農村というのは自給自足社会であり、対する都市は流通消費社会である。 前工業化時代には都市は農村の余剰生産(人口も含む)で細々と維持されてきた。 産業革命によりこの構造は劇的に変わる。 都市は二次生産の場となり、流通は飛躍的に増大する。 さてこ…

昨日書き落としたこと。

出典を忘れたが、 「あなたの意見は間違っている。しかしあなたの発言の自由を守るためには命をかけて戦う」 つまり異なった意見を封殺しない。これが民主制の根幹である。 民主制社会では民主制を否定する発言でも容認されるのである。

平和的鎖国

そして平和とはどういう状況かと言えば他国と戦争状態に無いことである。 これには二通りの方向があって、一つは手強いから誰も戦争を仕掛けてこない(ローマの平和に代表される)大国の平和、もう一つは他国との接触を一切断つ”鎖国”である。 鎖国を維持す…

一党独裁

昨日の続き。 二大政党制が機能しないとどうなるか?

二大政党制のシステム

完全な自由経済社会では、貧富の差は必然的に拡大する。 よって「小さな政府」派が政権にあるときは資本主義経済の原理に経済格差が広がる。 収入が正規分布を描くとすれば、上下の幅が大きいほど平均値より高い収入を得るモノは少数派になる。 従って民主政…

完全雇用の幻想

結論から言えば、雇用は国家が関与すべき問題では無く、労働市場の調整機能に委ねるべきである。