予算執行

 官と民では金に対する考え方が異なる。同じ対費用効果でも、民間では経費削減に知恵が絞られるが、公務員は貰った金は使い切る、と言うのが正しい。要は注ぎ込んだ金に見合った仕事をしてくれれば良い。
 確か信長の話だったと思うが、家臣が仕事の経費として貰った金を余らして報告すると激怒したと言う。経費が残ると言うのは家臣が仕事を手抜きしたか、あるいは信長の予算が甘かったかのいずれかと言うことになるからだ。
 政治家が予算を算出し、官僚がそれを使って仕事をする。と言うのなら良いのだが、現代では予算を出すのも、使うのも官僚である。つまり、経費が余るというのは官僚の無能を意味する。
 政治家が官僚の為すべき仕事を決め、それに対して予算を計上する。官僚は貰った金を効率よく使い、仕事を成し遂げる。その達成率によって官僚の査定を行えばよい。