三人の場合

 一人増やして三人になると一気に複雑になる。
 三者を強い順に強者・中間・弱者とする。中間と弱者が組んでも強者を倒せない場合には、二人の場合と変わらないので省略する。
1:弱者の生産物を中間が取り上げて、強者へ貢ぐケース。このケースでの中間を管理人と呼ぶ。このケースでは官僚は強者と弱者との情報遮断を行う事によって優位に立てる。それに失敗した場合、強者と弱者が連合によって官僚が排除されるだろう。これが”規制緩和”である。
 官僚としてはこれを避けるために弱者と手を組んで強者を倒すことを考えるだろう。これが”革命”である。だが、これは社会全体としては前のケースより弱体になる事は言うまでもない。
 いずれの場合も二人社会へ逆戻りする。
 弱者のみが生産を行っている場合には弱者が排除される事はない。
2:中間の指導の元弱者が生産を行うケース。このケースでは中者は知識人と呼ぶ。これは弱者が単独で生産を行う前のケースより社会全体が豊かであり、また中間が単純な搾取者で無くなるので安定性も高い。
 このケースでは外圧が弛まると強者が無駄飯ぐらいとして排除される事もあり得る。そうなると強者の持つ武と知識人の持つ文の価値が逆転するだろう。