単純化モデル

 人間が二人いれば社会が出来る。と言う訳で、社会構造を思い切り単純化して考察します。
 二人の力にさほど差がないならば、助け合って生きていくでしょう。問題は力の差がハッキリしている場合、強者と弱者に分かれます。
 強者は弱者の生産をを搾取します。これを支配構造と呼びます。これが講じて強者が一切の生産を行わず弱者に依存した場合、弱者には逃亡という手段が有ります。自らの食い扶持が稼げない強者は当然に自滅しますが、弱者も別の環境下にあって以前と同様の生産活動を行えるかどうかは判りません。それでも二人分を稼ぐよりは楽でしょうが。つまりこのモデルには持続性がありません。
 外部に危険が存在する場合には、強者は弱者を守るという大義名分を得ます。これを共生構造と名付けます。
 ライオンの夫婦がまさにこの関係にあります。強者であるオスは狩りをせず群れを脅かす外敵とのみ戦い、餌を集めて子供を育てるのはもっぱら弱者であるメスの役目になります。
 これをそのまま人間の夫婦に当てはめることは出来ませんが、家庭内で男女の役割が完全に同等になるためには両者の力関係が全く互角でないと成立しないのではないでしょうか。