2006-03-08 イタリア(2) 社会私論 イタリア半島南部のナポリ王国と北部の神聖ローマ帝国領の間にはローマ法王領があった。 元々はフランク王国時代に寄進されたモノである。これはカトリックに改宗して、その権威を利用しようとしたフランク王国と、ビザンティンの皇帝からの独立を目指していたローマ大司教*1との利害が一致した結果である。 法王領はフランク王国の分裂後も維持され、イタリア半島の南北の緩衝地帯として機能したが、裏返せばイタリア半島の分断状態を固定化することになる。 *1:古代ローマ時代に大司教座は5つ有ったが、うち4つが東部にあり、西部にはローマ大司教のみだった。