社会私論

予算執行

官と民では金に対する考え方が異なる。同じ対費用効果でも、民間では経費削減に知恵が絞られるが、公務員は貰った金は使い切る、と言うのが正しい。要は注ぎ込んだ金に見合った仕事をしてくれれば良い。 確か信長の話だったと思うが、家臣が仕事の経費として…

民主党党首選

結果は大方の予想通り。でも、思ったよりは差が小さかったかな。 それにしても党首選の組み合わせは民由合併時の党首。と言うことは小沢さんは二年余りで民主党を乗っ取ったとも言える訳で。

ドイツ(6)

ドイツでは日本の様に下克上は起こらなかった。 ヴァレンシュタインも皇帝に反旗を翻すことなく、皇帝のおくった暗殺者の凶刃に倒れた。 総体として、ヨーロッパでは素性のハッキリしない人物が王に上り詰めた例というのは極めて希である。咄嗟に思いつくの…

ドイツ(5)

ボヘミア王を巡る戦いはあっさりと終わった。新教側の足並みが揃わなかった所為である。 これで終われば”30年戦争”には成らない。敵は外部からやってきた。 まず、デンマーク。次いでスウェーデンがドイツの新教諸侯を支援すると言う名目で攻め込んでくる…

第五節

また、勝ちのないチームに初勝利を献上してしまった。 次はナビスコが入るので気持ちを切り替えて、と言うところでしょうか。

ドイツ(4)

ボヘミア王となったフリードリヒは皇帝軍にあっさりと負けた。理由はいくつか有るが、ボヘミアのルター派がカルヴァン派の彼に同調しなかった事が一つの要因である。 と言う訳でルター派とカルヴァン派の違いについて触れておく。 かみ砕いて言うと、ローマ…

ドイツ(3)

30年戦争の発端はボヘミアであった。現在のチェコに当たるこの国は当時神聖ローマ帝国の一部であり、唯一の王号を持つ国家であった。 ボヘミアはルターに先立ってフスによる宗教改革が起こっており、ルターの”抗議”にいち早く反応を見せた。ハプスブルク家は…

ドイツ(2)

ドイツに有るハプスブルク家領の内、低地地方のみがスペイン系に相続された。 宗教改革によりこの内の東部分が新教に改宗した。だがスペインは狂信的とも言える旧教国家であり、彼らの”抗議”は到底受け入れられるモノではない。 斯くして低地地方は当時の最…

ドイツ(1)

この稿の最終目的地である。 ドイツの戦国時代と言えば30年戦争である。ドイツはこの戦争を経て統一に向かうどころか完全に分裂状態に入る。そしてドイツは地域ごとに独立した連邦国家として存在する。 ドイツ大分裂のきっかけはルターの”抗議”である。時…

イギリス

百年戦争の敗北によりイギリスは大陸にあった領土を失った。これによりイギリスは海洋国家としての新たなる道を歩むことになるのだが、イギリスの台頭まではまだ紆余曲折がある。

フランス(2)

百年戦争が本当に百年も続いてしまったの理由は二つ。一つは当時のヨーロッパが長期の戦争に耐えられなかった事。つまり百年戦争と言っても常時戦闘状態に有った訳ではないと言うこと。そしてもう一つが、フランス側が一枚岩でなかったと言う点にある。

フランス(1)

フランスの戦国時代は英仏100年戦争であろう。この後にも内乱は何度か有るが、国家の枠組みに関わるモノは他にはない。 「イギリスは1066年のノルマンディー公ウィレム*1による征服によって建国された」と言う英国首相のウィットに富んだ演説があった。こ…

スペイン

スペインの戦国時代と言えば国土回復戦争期になるだろう。この前後は支配者が代わっただけで地域としては一纏めであった。 同じスペインでも、カスティーリアとアラゴンではやや毛色が異なるし、中でも旧アラゴン領カタルーニャ地域は独自の文化圏を構成する…

イタリア(3)

統一王朝期には文化統制が掛かるため発展性が乏しい。むしろ戦乱期の方が実用に則った文化発展が起こる。本家春秋戦国時代に韓非子の思想が生まれた様に、イタリアルネッサンス期にはマキャベリズムが生まれた。 ルネッサンス期はイタリア戦国時代の終局であ…

イタリア(2)

イタリア半島南部のナポリ王国と北部の神聖ローマ帝国領の間にはローマ法王領があった。 元々はフランク王国時代に寄進されたモノである。これはカトリックに改宗して、その権威を利用しようとしたフランク王国と、ビザンティンの皇帝からの独立を目指してい…

イタリア(1)

イタリアの戦国時代は長い。 西ローマ帝国が滅んで以後、イタリア半島に統一された国家は存在しなかった。 正しくは西ローマ帝国を滅ぼしたオドアケルの王国は東ローマ帝国を宗主国にイタリアに統一王国を築こうとした。だが、イタリア半島は帝国発祥の地で…

戦国の定義

戦国というのは元は古代中国の一時代を指す。

末子相続

少し話が戻ることになるのだが、特に遊牧民族の間で末子相続というシステムがあった。 これは成人した子供から順に財産分与して独立させていく方法で、最後まで親元に残った末子が必然的に親の遺産を受け継ぐことになる。

一括相続

一括相続の場合には分割相続と異なり最も優秀な子供を優先するべきであるが、これがなかなかに難しい。親の金を当てにしている子供は当然に親の意向に逆らわないので可愛く見える。逆に自立心の旺盛な子供は反抗的で可愛くない。そしてどちらが優秀かと言え…

分割相続

前提条件として親の財産を子が受け継ぐのは至極当然である。これを認めないと社会が成り立って行かない。財産の継承が伝統の蓄積に繋がる。伝統というのは先人の知恵の結晶であって、これを全く無視すると無駄な試行錯誤を繰り返す羽目に陥る。 さて、相続制…

嫡出子と庶子

少子化問題を解決したいのなら最大の切り札は一夫多妻制を認めることだと思う。但し、少子化は環境問題に対する一つの社会的適応でもあるので、この二つはトレードオフ関係にある。 さて、本題である。 婚姻制度は宗教的的背景に影響を受ける。具体的に言え…

祝・ご懐妊

秋篠宮妃殿下のご懐妊により皇室典範改正論議にブレーキが掛かりそうです。 まさしく”神風”ですね。

継承戦争

土地などの不動産は分割相続が可能であるが、遺産の中には分割できないモノもある。その際たるモノが、家督と呼ばれる家長の座である。家長が王である場合にはその相続争いはより熾烈なモノとなる。 本家に跡継ぎが居る場合にはまだしも、居なくなった場合は…

姓と苗字

天皇家が何故特別かと言えば、姓を持たないことが挙げられる。 姓というのは天皇家から下賜されるもので、言ってみれば朝臣となった証である。 多くの一般大衆は恐らく本姓を持たない。明治以降名乗ることが認められた、あるいは義務づけられた苗字である。 …

サリカ法

西洋には普通に女王が存在するが、一方で女性の継承が認められなかった例も多い。

天皇家の問題

皇位継承は有る意味では天皇家の私事でもあり、そもそも国民がとやかく言う問題では無いのかも知れません。

虚勢と威圧

軍事力というのは本来平和を維持するためにある。 だが平和ボケした日本にはこの原則を理解しない平和教信者*1が多すぎる。 *1:あるいは9条信者と言っても良い

残務整理としての奥州戦線

戦国は小田原陣で、幕末は上野戦争でほぼ終結している。後の奥州戦線は明らかに無駄な戦い、良く言っても残務整理にすぎない。

江戸無血開城と小田原評定・続き

戦力差の違いに起因するのだが、徳川家はまだ十分に余力を残して降伏した。その為、徳川宗家は70万石という、それ以前とは比べるべくもないが、諸侯としては十分に大きな存在として残ったし、旧幕臣達もさほど悪い扱いは受けていない。確かに戊辰の役では…

江戸無血開城と小田原評定

歴史は繰り返すという。 歴史上の類似事件を比較して私見を加えてみたい。 と言う訳で、第一回として明治新政府軍と豊臣秀吉による関東平定作戦を比較する。