イタリア(3)

 統一王朝期には文化統制が掛かるため発展性が乏しい。むしろ戦乱期の方が実用に則った文化発展が起こる。本家春秋戦国時代韓非子の思想が生まれた様に、イタリアルネッサンス期にはマキャベリズムが生まれた。
 ルネッサンス期はイタリア戦国時代の終局であった。
 イタリア五大国の一つ、ミラノでは傭兵上がりのスフォルツァが主家の娘と結婚して公国を乗っ取った。これがイタリアに置ける下克上の始まりであった。しかし、ヨーロッパでは王家が婚姻を通じて相互に血縁関係にあり、これが様々な継承戦争を発生させた。
 ミラノ公国の継承に最初に異議を唱えたのは同じイタリア内のナポリ王国であった。スフォルツァ家はこれを排除するために外部からフランス軍を引き込むという最大の失策を冒した。
 こうして始まったイタリア戦争の果てに半島のほとんどはハプスブルク家の手に落ちた。