鎖国再考

 徳川幕府による”鎖国”は貿易統制であった。
 と言う話は以前にもした。
 さて、今回はこれ以外に選択肢はなかったかと言う問題である。
 この政策は貿易を幕府で独占して諸大名に儲けさせないことが一つ。
 もう一つは東アジア沿岸へ出没していた西欧列強との対決を避けたと言うことである。
 当時の西欧列強には日本を軍事的に脅かすほどの軍事力は無かった。
 だからあの時点では貿易統制はすんなりと成功した。
 だが、それは問題解決(つまり西欧との対決)を先送りして、結果敵を利することになった。
 その精算が明治日本に科せられた宿題であった。