ドイツ(4)

 ボヘミア王となったフリードリヒは皇帝軍にあっさりと負けた。理由はいくつか有るが、ボヘミアルター派カルヴァン派の彼に同調しなかった事が一つの要因である。
 と言う訳でルター派カルヴァン派の違いについて触れておく。
 かみ砕いて言うと、ローマの教会には異議を唱えるが、世俗の君主には逆らわないと言うのがルター派で、信仰の自由のために積極的に叛乱を奨励するのがカルヴァン派である。
 よって何処の国でもカルヴァン派は弾圧の対象となった。イギリスのカルヴァン派清教徒と呼ばれ、フランスではユグノーと言う。
 さて、ドイツではフリードリヒの領地の他にカルヴァン派の牙城がある。それはスイスである。スイスは宗教的には一枚岩ではなく、ハプスブルク家*1からの独立を目指した軍事同盟である。
 

*1:同家の元々の領地はスイスの山岳地帯であった。