フランス(2)

 百年戦争が本当に百年も続いてしまったの理由は二つ。一つは当時のヨーロッパが長期の戦争に耐えられなかった事。つまり百年戦争と言っても常時戦闘状態に有った訳ではないと言うこと。そしてもう一つが、フランス側が一枚岩でなかったと言う点にある。
 そもそも、イギリス王がフランス王位を要求出来たのはフランス側に付け入る隙が有ったからである。
 中でも、ブルゴーニュ公家はフランス王家の親戚でありながら、いや親戚であるが故にランカスター朝イギリス王家と手を組んでフランス王家に対抗した。
 これに対してヴァロア朝フランス王家に味方したのが南仏のアルマニャック家である。このアルマニャック家は巡り巡って後のブルボン朝フランス王家に繋がる。一方のブルゴーニュ家は婚姻によってハプスブルク家に繋がる訳で、この両派の戦いはフランスとスペインの戦いへと引き継がれていく訳である。