フランス(1)

 フランスの戦国時代は英仏100年戦争であろう。この後にも内乱は何度か有るが、国家の枠組みに関わるモノは他にはない。
 「イギリスは1066年のノルマンディー公ウィレム*1による征服によって建国された」と言う英国首相のウィットに富んだ演説があった。この時代には英国王は大陸に邦地を持ち、封建領主としてはフランス王の臣下という事になった。
 その後、ジョン欠地王の時代に一部の領土を失ったがこの交錯状態は以前として残ったままであった。
 そして100年戦争の時代。これはフランス王家の直系の男子が絶えて傍系に王冠が移ったことに始まる。当時のイギリス王エドワード3世は先のフランス王シャルル4世の甥であり、血統の近さで言えばエドワードに分があった。
 これをフランスの立場から言えば、いまだイギリス王の手にある邦地をフランスに取り返すチャンスでもあった。

*1:ウィリアム征服王。