功利主義的戦争論
世の中には、兵器や軍隊があるから戦争が起こるのだと考えているおめでたい「平和主義者」が存在する。
だが、歴史を学べば、こうした「平和主義者」の存在が戦争を招き寄せる事が判る。
そもそも戦争は何故起こるか。
戦争とは話し合いで決着の付かない問題を解決する最終手段である。
この手段は確かにハイリスクだが、成功すればリターンは通常の話し合いよりも大きい。
話し合いでは互いの妥協が求められるために、希望が100%叶うと言うことはあり得ないのに、戦争では初めの希望以上の利益が得られる事すらある。
だが筋金入りの功利主義者の考え方はもっと深い。
戦争は必ず破壊をもたらすために、人類全体の資産は目減りする。
つまり勝者側の利得より敗者側の損害の方が大きい、最悪のマイナスサムゲームになってしまうのである。
つまり戦争を前提とした社会システムはいずれ破綻する筈なのだが…。